从数据销售到“地球监控”平台:芬兰人造卫星企业描绘的下一代卫星业务
2021-11-25 玉子家 13599
正文翻译

データ販売から「地球モニタリング」のプラットフォーマーへ:フィンランドの人工衛星企業が描く次世代の衛星ビジネス

从数据销售到“地球监控”平台:芬兰人造卫星企业描绘的下一代卫星业务

宇宙から地球の海や陸を見守る地球観測衛星。天気予報や農業に活用されたり、災害発生時に被害状況を迅速に把握するために使われたりと、わたしたちの日常と深く結びついている。
そんな地球観測衛星の多くに搭載されているのが、地上の物体に当たって反射した太陽光を捉える光学センサーだ。空から見える地球の姿を写真のように撮影できるメリットがある一方で、可視光線や赤外線の反射を利用しているがゆえに夜間や雲が多い日は地表の様子を捉えられない課題を抱えている。

地球观测卫星从宇宙守护海洋和陆地。被用于天气预报和农业,被用于灾害发生时迅速掌握受灾情况等,与我们的日常生活紧密相连。
有许多捕捉地面物体反射的太阳光的光学传感器搭载在了这些地球观测卫星上。一方面可以像照片一样拍摄从天空看到的地球的样子,另一方面因为使用了可见光和红外线的反射,所以在夜间和云多的时候无法捕捉地表情况也是个问题。

こうしたなか近年注目されているのが「合成開口レーダー(SAR)衛星」だ。SAR衛星は自ら発射した電波の反射に基づいてデータを取得する仕組みなので、うまく配備すれば時間や天候などの条件に影響されることなく使えると期待されている。
これまで開発コストの高さから国家機関が運営することが多かったSAR衛星。しかし、ここ数年でSAR衛星を民間で製造し、ビジネスに活用しようとするスタートアップも次々に出てきている。

而近年来,“合成孔径雷达(SAR)卫星”受到了人们的关注。SAR卫星是根据自己发射的电波的反射来获取数据的装置,如果能够整备好的话,就不会受到时间和天气等条件的影响。
至今为止,SAR卫星的开发成本之高,基本都由国家机关运营。但是,近几年来在民间制造SAR卫星,并将其用于商业活动的事也不断出现。
原创翻译:龙腾网 http://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


そのなかでも業界をリードしているのが、フィンランドの学生らが2012年に立ち上げたICEYE(アイサイ)だ。同社は自社開発のSAR衛星を使って、洪水の被害評価や不審船のモニタリングを始めとするサーヴィスを多数提供している。20年の契約額は前年の10倍にあたる約54億円に上り、ビジネスも軌道に乗り始めている。

其中,芬兰的学生们在2012年创立的ICEYE在业界处于领先地位。该公司使用自家公司开发的SAR卫星,提供了大量以洪水灾害评估和可疑船只监视等的服务。20年的合同额是去年的10倍,约54亿日元,商业也开始步入正轨。
原创翻译:龙腾网 http://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


最先端技術で日本の洪水被害に挑む

用最先进的技术挑战日本的洪水灾害

ICEYEがこれまで打ち上げたSAR衛星は、民間企業としては最多の14機。これらを地球低軌道に張り巡らせることで、指定したエリアを同一条件で24時間ごと(同一条件でなければ数時間こと)に撮影できるようになった。こうして撮影された衛星画像をICEYEの社員が解析し、その変化を抽出したデータをユーザーに提供している。衛星からデータを受信する地上局を自前でもっている顧客であれば、撮影後15分以内に衛星画像を提供することも可能だ。
さらに同社が開発中の次世代機には、画像を撮影し終わるまで待たずに地上へのデータの送信に取りかかれる新機能が搭載されるという。試験機を用いた新機能のテストでは、撮影後わずか8分で地上にデータを提供することに成功した。これまでは静止画像である衛星データから何かが移動する様子をとらえることはできなかったが、ほぼリアルタイムとも言える短時間で観測できるこの新機能が実装されれば、刻一刻と状況が変わる山火事や火災現場といった即応性が求められる場面での需要も高まるだろう。

ICEYE至今为止发射的SAR卫星是民间企业中最多的,达到了14架。通过将它们环绕在地球低轨道上,可以在同一条件下每隔24小时(如果不是同一条件则需要几个小时)拍摄指定的区域。ICEYE的员工分析了这样拍摄的卫星图像,并将提取出的变化数据提供给用户。如果是自己拥有从卫星接收数据的地面站的顾客,可以在拍摄后15分钟内收到卫星图像。
此外,该公司正在开发的下一代机还搭载了不用等到图像拍摄结束就可以向地面发送数据的新功能。在使用试验机的新功能测试中,摄影后仅8分钟就成功地向地面提供了数据。迄今为止我们还无法从静止图像的卫星数据中捕捉到一些移动的情况,但是如果能实现几乎可以被称为实时的短时间观测,那么这一新功能就会在一些山火和火灾现场等需要即时应对的情况下获得广泛使用。

ICEYEのSAR衛星の強みは、それだけではない。画像の解像度の高さは世界最高レヴェルで、1ピクセルあたり25cmの解像度で地表の様子をとらえられる。これは屋根の瓦や雪の上の足跡まで確認できる細かさだ。
こうした技術を結集させて同社が注力しているのが災害対策だ。SAR衛星の特性や社会的意義の大きさが、この分野に照準を合わせる決め手となった。今後数年のうちに、津波や火山の噴火による被害状況を把握・評価するものなど複数のソリューションを開発する計画だという。

ICEYE的SAR卫星的强项不仅如此。图像的分辨率之高是世界最高的水平,能够以每像素25cm的分辨率捕捉地表的情况。这是连屋顶的瓦和雪上的脚印都能确认的程度。
该公司集合了这样的技术,致力于应对灾害。SAR卫星的特性和社会意义会成为这个领域的决定性因素。据说计划在今后几年内,会有一些开发计划,其中包含掌握和评价海啸和火山喷发造成的灾害情况等。

もちろん、自然災害が多い日本も展開先のひとつに入っている。同社は洪水の浸水状況を遠隔で把握・評価できる保険業者向けの新サーヴィス『ICEYE FLOOD MONITORING』の日本でのニーズを見越し、東京オフィスを開設する計画を21年6月に発表した。損害保険会社を経てICEYEに参画した同社のストラテジックアカウントマネジャーの渡部浩平はこう説明する。
「毎年甚大な洪水被害がある日本は、災害対策の緊急度が高い国のひとつでした。これまで災害が発生するたびに損害保険会社のスタッフが現地まで行き、のべ数カ月常駐して被害の状況を人力で評価してきました。それをなんとかテクノロジーの力で改善できないかと思ったのです」
ICEYEの20機を超えるコンステレーション(衛星網)の構築は22年内に完了する計画だが、ユーザーのニーズによっては今後も衛星を増やしていく可能性があるという。

当然,自然灾害多的日本也成为了发展的目标之一。该公司旗下的保险业的新服务公司“ICEYE FLOOD MONITORING”,在21年6月发表了能够远程掌握和评价洪水浸水状况的业务,鉴于日本的需求,开设了东京办公室。负责参与ICEYE的战略经理渡部浩平这样说道:
“每年遭受严重洪水灾害的日本,是灾害对策紧急度很高的国家之一。到目前为止,每次发生灾害的时候,灾害保险公司的工作人员都会去现场,常驻在当地的几个月,用人力来评价受灾情况。我想办法用技术来改善这一现状。”
ICEYE的超过20台的星座(卫星网)的构筑计划将在22年内完成,不过根据用户的需求,今后也有可能增加卫星。

目指すは“地球モニタリングサーヴィス”の構築

目标是构筑“地球监控服务器”

計画しているSAR衛星18機の打ち上げ完了が目前に迫るいま、ICEYEのメンバーはどのような事業展開を構想しているのだろうか。同社のソリューション担当ヴァイスプレジデントを務めるチャールズ・ブランシェは、もともと衛星データを活用する技術をもっている行政機関や研究機関にデータを販売する既存の衛星ビジネスのモデルから脱却し、衛星を活用したことがない一般企業にも広くデータを提供していくことこそが鍵を握ると語る。「これまでSAR衛星ヴェンチャーは、衛星データ利活用の土壌がある行政にデータを売ることだけで精一杯でした。しかし、それでは価値を提供できる人が限られてしまいます」

在计划中的SAR卫星18架发射完成迫在眉睫的如今,ICEYE的成员们正在构想着怎样的事业展开呢。担任该公司解决方案负责人Vess President的查尔斯・布兰谢,摆脱了利用卫星数据技术的行政机关和研究机关销售数据的现有卫星业务模式,说道:“向没有使用过卫星的一般企业提供广泛数据才是关键。“到目前为止,SAR卫星已经竭尽全力向有利用卫星数据的土壤行政部门销售数据。但是,只是这样的话能够提供价值的人就很有限了。”

災害対応や安全保障を担う行政にいち早く情報を届けるのは重要なことだ。しかし、衛星ヴェンチャーに期待されているのは、その一歩先。衛星画像を使いこなす専門家や専用の設備が整っていない一般企業や消費者の潜在的なニーズにも応え、衛星データを一般化させていくことだと同社は考えている。このように目的や使用者に縛られないデータを提供することを、ブランシェは「地球モニタリングサーヴィス」と呼ぶ。

尽早向承担灾害应对和安全保障的行政部门传达信息是很重要的。但是,人们更期待的是更进一步。该公司认为,要满足使用卫星图像的专家和没有配备专用设备的一般企业和消费者的潜在需求,将卫星数据一般化。这种提供不受目的和使用者束缚的数据被称为“地球监测服务”。

やりたいことを実現させるためにSAR衛星が必要なのであれば使えばいい。できるかどうかは置いておいて、まずは地球モニタリングサーヴィスを実現するうえで何をしたいか考えるべきだとモドルゼフスキは考えているのだと、渡部は言う。
背景にあるのは、同社がいくつも起こしてきたイノヴェイションへの自信だろう。SAR衛星は自らレーダーを発して、地表や建築物などに反射して戻ってきたものを捉えて画像化する。これには大量の電力と高い姿勢制御技術が必要とされるので小型化が難しく、10年前まではコンステレーションの構築は不可能だと考えられていた。それを覆すようにテクノロジーの壁をいくつも乗り越え、ビジネスの基盤をつくり上げてきたという自信が、次のチャレンジを後押ししているようだ。将来的には、SAR衛星以外の新たな衛星の開発と運用に乗り出す日が来るかもしれない。

如果为了实现想做的事情需要SAR卫星的话就用吧。暂且不说能不能做到,应该先考虑在实现地球监控服务方面做想做的事。
该公司多次发起革新的自信大概就是这一技术的实现基础。SAR卫星能自己发射雷达,捕捉地面和建筑物等反射回来的物体进行成像。这需要大量的电力和高姿态控制技术,所以很难实现小型化,10年以前是不可能构建这些卫星群的。为了颠覆这一点,他们跨越了好几道技术障碍,建立了商业基础的自信,推动了下一次的挑战。将来,也许有一天会着手开发和运用SAR卫星以外的新卫星。

衛星は多くの人に使われてこそ価値を発揮する

卫星只有被很多人使用才能发挥价值

ブランシェは、衛星事業者におけるソリューション開発の重要性をこう説明する。「わたしたちのSAR衛星は例えるならアップルの『iPhone』で、そのデータを活用したソリューションはアプリのようなものです。いまはまだ初期段階ですが、最終的にはほかの企業と協力してさまざまなソリューションを開発し、App Storeのように多種多様なアプリを提供できるようにしたいです。わたしたちが目指すのは、地球モニタリングのプラットフォーマーなのです」

分支机构这样说明卫星运营商解决方案开发的重要性。“如果我们的SAR卫星比作苹果的‘iPhone’那么利用这些数据的解决方案就像APP一样。虽然现在还处于初期阶段,但最终还是希望能和其他企业合作开发各种各样的解决方案,提供像App Store那样多种多样的应用程序。我们的目标是地球监测的平台”

初代iPhoneが発売されたのは2007年のことだ。その成功の一端には、デヴェロッパーたちが自由にアプリを開発できるインフラが整っていたことがある。ICEYEのSAR衛星が人工衛星界のiPhoneとなるためには、デヴェロッパーたちのアイデアを借りながら、地球上をモニタリングするあらゆるサーヴィスを開発できるよう必要なデータを提供していくことが求められるだろう。

第一代iPhone于2007年发售。其成功的一部分就是靠拥有基础设施可以让开发者们自由开发应用。为了ICEYE的SAR卫星成为人造卫星界的iPhone,需要借助开发商们的想法,提供能够开发监视地球的所有服务的必要数据。
原创翻译:龙腾网 http://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


「衛星ビジネスを展開する企業の多くはハードウェアが好きで、衛星コンステレーションを構築するのが好きです。しかし、こうした企業にとって本当に重要なのは、衛星データを単なる画像として捉えるのではなく、どうやって顧客の問題解決につながるソリューションをつくり出すか考えることなのです」
不可能だと思われていた民間企業による衛星コンステレーションの完成が見えてきたいま、いわゆる「衛星ヴェンチャー」は次の姿へと進化していかなければならないタイミングに来ている。

“开展卫星业务的很多企业都喜欢硬件,喜欢构建卫星群。但是,对于这些企业来说,真正重要的不是将卫星数据作为单纯的图像来捕捉,而是如何解决客户的问题。这就是我们要做的事”
如今,曾经被认为不可能构筑出卫星群的民间企业已经完成了硬件构成,卫星业务也需要进入到下一个阶段了。

评论翻译
暂无


很赞 1
收藏