一碗拉面109元也不稀奇…和日本完全不同的“国外外食”
2022-02-26 月人刀子木央 24765
正文翻译

----------
日本料理の旗手として名高い、東京・銀座の割烹「小十」店主、奥田透さん。著書『日本料理は、なぜ世界から絶賛されるのか』は、プロフェッショナルならではの美学と仕事論がたっぷり詰まった一冊だ。パリ、ニューヨークにも出店するなど、海外の外食事情にも通じている奥田さん。日本と海外では一体どのような違いがあるのか、リアルな状況を教えていただいた。
----------

奥田透是东京银座割烹店“小十”的店主,被誉为日本料理旗手。其著作《日本料理为何受到世界高度赞扬》,是一本充满专业人士特有的美学和工作理论的书。奥田先生在巴黎、纽约都开了分店,对国外的外食情况也很了解。所以,我向他请教了日本和国外到底有什么不同。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


外食に求めるものが日本と違う

外食吃的东西与日本不同

 私は2013年にフランス・パリ、2017年にアメリカ・ニューヨークと海外店を2店出しました。パリ出店からは8年ほど経つのですが、所変われば外食事情も変わり、外での食事の価値観も日本人とは少し違うような気がします。

2013年,我在法国巴黎、2017年在美国纽约开了两家国外分店。自从巴黎开店到现在已经有8年的时间了,地方变了,在外就餐的情况也变了,外食观念也和日本人有点不一样。

 日本では500~1000円でラーメンや牛丼、立ち食い蕎麦屋さん、定食屋さん、メニュー豊富なファミリーレストランなど、低価格でお腹も味覚も満足できる飲食店が数多く存在します。

在日本,500~1000日元(27~54元)就能去拉面店、牛肉盖饭店、站着吃的荞麦面店、定食套餐店、菜单丰富的家庭餐厅吃饭了,有很多低价又能填饱肚子和满足味蕾的餐饮店。

 学生や会社員、家族連れなど、誰もが気軽に便利に利用しています。清潔なお店、親切なサービス、料理のスピードもクオリティも文句の付け所がありません。

学生、公司职员、家庭聚餐等对所有群体都很友好。干净的店,亲切的服务、料理的速度和品质都无可挑剔。

 これがパリやニューヨークに行きますと、少し事情が違います。為替の問題はありますが、500~1000円で満足できるお店はほとんどありません。

但如果去巴黎或纽约,情况就有点不一样了。虽然有汇率因素,但几乎没有一家商店能只花500到1000日元就能吃一顿饱饭。

 そもそも彼らにとって外食は空腹を満たすためのものではなく、食事を楽しむことを一番の目的としているからです。

因为对他们来说,外食并不是为了填饱肚子,而是为了享受美食。

 もちろん日本人も食事を楽しもうとする気持ちは一緒ですが、パリやニューヨークですと、それをより強く感じます。

当然,日本人也喜欢享受美食,但在巴黎和纽约,这种感觉更强烈。

 彼らは、外食が1000~2000円で収まるとは思っていません。気軽なカフェでも、少し食事をすれば2000~3000円くらいするのは当たり前で、ラーメン一杯も、チップを入れれば2000円ほどかかります。

他们认为在外面吃一顿饭花1000~2000日元(54~108元)是不够的,即使是在咖啡馆,吃一顿饭也要2000~3000日元(108~162元),哪怕一碗拉面,加上小费也要2000日元。

 土地の家賃や人件費、いろいろなコストを含めると日本の倍ぐらいの値段になっています。

算上土地、房租和人工费在内,价格是日本的两倍。

ラーメン店でのデートも当たり前?

约会去拉面店也正常吗?
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 また日本とは違い会社での接待など仕事がらみの会食は少なく、夫婦や家族、仲間内や恋人とのデートがほとんどです。一人で外食される方もあまり見かけません。

另外,和日本不同,公司很少有接待会餐等与工作有关的会餐,大多是夫妻、家人或与朋友、恋人约会。一个人出去吃饭的人也不多见。

 日本ではあまり見かけないラーメン屋さんでのデートも普通にある話です。日本から出店しているラーメン屋さんなどは、内装も凝っており、日本のラーメン屋さんとは違い、レストランという存在感です。お客さんもお酒を飲みながらサイドメニューをいろいろ食べ、最後にラーメンを頼んでいます。

在日本,去小众拉面店约会也是很平常的事情。日本出来开分店的拉面店,装修也很讲究,但和日式拉面店不同,更注重餐厅本身的存在感。客人也是一边喝酒一边吃各种配菜,最后才点拉面。

 外国の方は、日本人よりは猫舌の方が多く、麺類は音を立てずにゆっくりと楽しんでいます。価格も1食あたり5000円以上はかかります。日本のような一人のお客様が15~20分で食事を済ませ、何回も回転するという光景はないのです。

外国人比日本人更加怕烫,吃面一般不出声,都是慢慢享受。一顿价格也要5000日元以上。不像日本,一个客人在15到20分钟内吃完一顿饭,然后会有好几轮客人。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 次にちょっと高価格なレストランになるとまた事情が変わってきます。

其次,价格稍微高一点的餐厅情况就不一样了。

 東京の銀座などのお寿司屋さんに入り、お酒も飲むと一人2万~3万円くらいは軽くかかるお店が多いです。今はもっと高いかもしれません。

去东京银座等地的寿司店喝酒的话,很多寿司店人均至少要2万~3万日元。现在可能更贵了。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 日本料理店やフランス料理などのレストランも、東京では2万~3万円くらいするのは当たり前になってきて、日本酒やワインなども入れると結構な金額になります。

东京的日本料理店和法国料理等餐厅花费2万~3万日元是很正常的,如果加上日本酒和葡萄酒的话也是一笔不小的数目。

 一方でパリ市民は、夜の普段の外食は、お酒も含めて1万円くらいでおさめたいと思うのが一般的な感覚です。

另一方面,巴黎市民晚上在外面吃饭,包括酒在内,一般预算都在1万日元左右。

 ミシュランガイドの発祥の地フランスでは、星の有無や星がいくつついているかで自然と食事の価格帯も分かれていきます。

米其林星级的发源地法国,饮食的价格也会根据星级的有无和星级的多少来区分。

二つ星以上のレストランは観光客向け

二星以上的餐厅是面向游客的

 ですので、三つ星店よりも価格の高い一つ星店は存在しません。

所以没有比三星店价格更高的一星级店。

 一つ星のレストランで、お酒も含めて1万5000円くらい、二つ星で2万円くらい、三つ星で3万円以上というのが一般的な価格帯でしょうか。

一般价位是,一星级餐厅包括酒在内是1万5000日元左右,二星2万日元左右,三星是3万日元以上。

二つ星以上のレストランは、パリ市民よりも観光客の方が圧倒的に利用が多く、三つ星になるとそれがさらに顕著になります。

二星级以上的餐厅,游客比巴黎人要多得多,三星就更多了。

 一般的なパリ市民は、誕生日や結婚記念日などの特別な日に、星付きのレストランを利用しているというのが現状です。

一般巴黎人在生日、结婚纪念日等特殊日子才会去星级餐厅。

 東京は、ある意味特殊な街で、夜の食事も会社や仕事がらみの会食と、プライベートな食事とに目的が分かれます。

东京在某种意义上是个特殊的城市,晚上吃饭也分为公司工作方面的会餐和私人聚餐。

 近年では、外国人観光客もたくさん来ており、多様化が進んでいます。それによって価格も変動しているような気がします。

近年来,有很多外国游客来这里旅游,越来越多样化,所以我觉得价格也在变化。

 ニューヨーク市民も、パリ市民と同じようにお酒も含めて1万円くらいでおさめたいと思っているのが本音だと思います。

纽约市民和巴黎市民一样,包括酒在内,都想把价格控制在1万日元左右。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 しかしニューヨークは世界の金融の中心で、世界第2位の観光都市でもあり、世界一土地と物価の高い街です。

但是纽约是世界的金融中心,是世界第二大旅游城市,是世界上土地和物价最高的城市。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 ですから上も切りがなく、一人10万円近い飲食店も存在し、チップも含めるとレストラン全体の価格も世界で一番高額な印象を受けます。

所以,这里有人均消费近10万日元,且无上限的餐厅,包括小费在内餐厅整体价格也是世界上最贵的。
原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 最近では、ニューヨークだけではなくシンガポールや香港、上海などアジアの主要都市でもレベルの高い高額なレストランがたくさん存在するようになりました。

最近,不仅是纽约,新加坡、香港、上海等亚洲主要城市,也有很多高水平、昂贵的餐厅。

世界一のクオリティを誇る日本の外食
 そんな中、日本は、世界中の高額なレストランと比べると価格は安いのかもしれません。それは長い間、日本の飲食店が日本人だけを中心にビジネスをしていたからだと思います。

日本外食的品质世界第一
在这样的情况下,日本和世界上昂贵的餐厅相比,价格可能是便宜的。我想这是因为在很长一段时间里,日本餐厅都是以日本人为中心的。

原创翻译:龙腾网 https://www.ltaaa.cn 转载请注明出处


 世界中の土地の値段や物価、経済の基準など、様々な事情の中、レストランの存在意義は、価格をふくめて多種多様になってきています。つまり、お客さんは自分の利用目的によって世界中のレストランを楽しめる時代となったのです。

在世界各地的土地价格,物价,经济标准的影响下,餐厅的存在意义,包括价格,开始多样化。也就是说,这是一个顾客可以根据自己的需要来享用世界各地餐厅的时代。

 私の海外での経験は、さほど多くはありませんが、その中でもやはり世界一クオリティが高いのは日本であり、東京であると思っています。

我在国外工作的经验并不多,但我认为日本,东京的外食质量是世界上最好的。

 500円の蕎麦やラーメンや牛丼、1000円、1500円の和定食をはじめ、2万円、3万円する高額な和食、寿司店、レストランまで、清潔な店内で親切なサービスと質の高い料理を提供する店が多く存在します。

日本有从500日元的荞麦面、拉面、牛肉盖饭,1000日元、1500日元的日式套餐,到2万日元、3万日元的昂贵和食、寿司店,以及很多店内整洁,提供热情服务和高质量料理的店。

 日本には、蕎麦屋やうどん屋、天ぷら屋、うなぎ屋、寿司屋といった和食系のお店だけでなくハンバーグやカレーの専門店、ピザやパスタなどの洋食系、お好み焼き屋、鉄板焼き屋、焼き鳥屋などの大衆系などなど書き出したらきりがありませんが、ありとあらゆるジャンルの料理店が存在しています。

日本不仅有荞麦面店、乌冬面店、天妇罗店、烤鳗鱼店、寿司店等日式店铺,还有专门吃汉堡和咖喱的、吃披萨和意大利面等的西餐店,以及寿喜烧、铁板烧等大众菜的店,要列举的的话可说不完,有各种类型的料理店存在。

 そして全ての価格帯、全てのジャンルにおいて、ありあまるほどの飲食店の中から自分の行きたい店を選べる東京は、世界の食事情からみると、類のない世界一の美食都市といっても過言ではないと思います。

而且在东京,可以在所有价格范围、所有种类的餐饮店中,充分选择自己想去的店,从世界的饮食情况来看,说东京是史无前例的世界第一美食城也不为过。

评论翻译
ラーメンの「庶民の食べ物」的な成り立ちが日本はまだまだベースにあり、価格が上げづらい状況にある。そうなると狭いお店で回転勝負となる。高級路線のお店も増えてきているが、1000円がボーダーラインとなっている印象。
一方、海外はラーメンを一品料理やお酒と共にゆっくり楽しむ文化が広がっていて、客単価が高くなっている。

拉面作为平民食品形成的源头,在日本还处于基础水平,价格很难提高。如此一来,小店就会以量取胜。走高级路线的店也在增加,但印象中1000日元是上限。
另一方面,在国外,享用拉面时配上一道菜或一杯美酒的文化正在传播,顾客人均消费也在提高。

税金、チップという違いもあると思う。
外食という「贅沢」な行為に対しては、税金がどんどんと上乗せされるからなあ。最後のトドメとしてチップがある。
メニューに記載された額面の倍まではいかないまでも、それに近い額を払っているイメージ。
反面、スーパーマーケットで野菜や肉などを買うと、本当に安い。素の値段の安さに加えて、税金が少ないのも大きいと感じる。

税和小费也有区别吧,对于外食这种“奢侈”的行为,税金会不断增加。最后作为一顿饭的结束,还有小费。
总账虽然没有达到菜单上金额的两倍,但也要差不多了。

みんなが日本の賃金が安いというが、その安い人件費なのに日本に製造業の企業が来ないのはなぜなんだろう。日本から人件費が安いという理由で生産拠点を海外にもっていくなら日本の人件費は魅力的ではないんだろうか。それとも、価格でも安くない付加価値がついているのかな。

都说日本的工资低,那么低人工费为什么没有制造业企业来日本呢?如果因为日本人工费便宜而把生产基地转移到国外,是不是说明日本的人工费没有吸引力呢?还是说,价格上还有不便宜的附加值呢?

為替の問題はある。単純にユーロを円に換算して値段比較されても、日本円もっと強くなれよってだけの話。その国で収入があれば妥当な額。
あとラーメンに関しては日本みたいに回転率を高めて薄利多売みたいな感じじゃなくて、みんなゆっくり時間かけて食べてるので15ユーロのラーメンをさっさと食べ終わってみんながまだ食っているのを見ている日本人の自分は値段云々よりもラーメン屋に長居する感覚の方が新鮮

存在汇率的问题。单纯地把欧元换算成日元价格进行比较,就会觉得日元再强一点就好了。但如果在那个国家有收入的话,就会觉得价格是合理的。
另外,他们的拉面不像日本那样提高翻台率,走薄利多销的路子,因为大家都在慢悠悠地吃,所以日本人很快就吃完了一碗15欧元的拉面,但看着大家还在吃,比起价格,在拉面馆久待的感觉更新鲜。

基本的にアジア各国は手軽に「外食」出来るから米国発のマクドナルドやKFCも比較的安価。
外食の需要が多ければ飲食店も多くなるしアジア圏における外食は全般的に安価。
東京に限らず日本の外食は多様で選択肢も広い。欧米だけが海外ではないし。
付加価値付けれるならば京都の様に茹でた豆腐三千円で提供しても問題無い。
京都の茹でた豆腐が三千円でも受け入れられて東京のラーメン一杯二千円が受け入れられないのは食文化&ブランド力の差。
冷凍マグロの切身を酢飯に載せて和食の蘊蓄垂れてるレベルじゃ京都人には勝てぬ。
そんな京都人も普段はラーメン食っているのだが。
「外食すること」に価値を見出してる欧米と「日常生活の糧」と見なしているアジア圏では事情が違って当然。
わざわざ海外行かなくても講釈垂れたがる京都人お勧めの茹でた豆腐食べれば納得できると思うよ。

基本上,亚洲各国外食都比较很方便,所以源自美国的麦当劳和肯德基也比较便宜。
外食的需求越多,餐饮店也就越多。在亚洲,外出就餐普遍便宜。
不仅仅是东京,日本的外食也很多样,选择也很广泛。国外也不是只有欧美。
如果能增加附加值的话,像京都那样把煮豆腐卖到三千日元也没问题。
京都的煮豆腐三千日元也能接受,而东京的拉面一碗两千日元却接受不了,这是饮食文化&品牌力量的差距。
把冷冻金枪鱼片放在醋饭上,论对和食的精通程度,是赢不了京都人的。
虽然如此精致的京都人平时也吃拉面。
欧美发现了外食的价值,而亚洲圈视外食为日常生活,情况当然不同。
就算不特意去国外,只要品尝一下京都人推荐的煮豆腐就能理解了。

很赞 1
收藏