「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」?在中国怎么叫?其实“中华料理”和“中国料理”是截然不同的世界
2024-10-30 玉子家 8989
正文翻译

「ニラレバorレバニラ」中国ではどっちで呼ぶ? 実は“似て非なる”「中華料理」と「中国料理」の世界

「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」?在中国怎么叫?其实“中华料理”和“中国料理”是截然不同的世界

レバーとニラを炒め合わせた料理のことを、あなたは「ニラレバ炒め」「レバニラ炒め」のどちらで呼んでいますか? 中には「どっちの料理名が正しいんだろう」「中国ではどう呼ばれているの?」と疑問に感じたことがある人もいるかもしれません。
ノンフィクション作家・中国社会情勢専門家の青樹明子さんは、「中華料理と中国料理は“似て非なるもの”」とした上で、中国においても人気のある料理だと話します。中国では「ニラレバ」「レバニラ」のどちらで呼ばれているのか、中国の人たちにとってどんな存在なのか……人気メニューから、中国の奥深い食の世界をのぞいてみましょう。

你会怎么称呼用肝脏和韭菜炒制的料理?是「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」?或许有人曾好奇:“到底哪个名字才是正确的?”“在中国是怎么叫的呢?”
非虚构作家、专注中国社会情势的青树明子指出,“中华料理”和“中国料理”其实是“相似但不同的东西”。她表示,这道料理在中国也很受欢迎。那么在中国,它究竟是叫「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」呢?对中国人来说,这道菜又具有什么意义呢?通过这道受欢迎的菜品,让我们一探中国丰富多彩的饮食世界。

ラーメンやギョーザは「日本料理」?
“日本人の食卓”の豊富さは、世界中の人々が驚嘆します。和食・洋食・中華が日常の食生活に溶け込んでいて、洋食や中華料理の中には、元々は外国料理だったことを忘れてしまっているメニューもあるほどです。
日本人は外来文化を自分流に取り込むことが得意といわれていますが、食方面は特に顕著です。自分たちに寄り添った味に変化させて、日常に取り込んでいる洋食や中華も少なくありません。カレーライスは本場インドとは違う“既に日本食”ですし、ナポリタンに出会ったイタリアからの観光客は、「イタリアでは食べたことのない味!」と感嘆しています。

拉面和饺子算“日本料理”吗?
日本人餐桌的丰富性让世界各地的人们感到惊叹。和食、西餐、中餐都融入了日常饮食中,甚至有些西餐或中餐的菜品已经被遗忘是源于外国料理的事实。
日本人善于将外来文化融合成自己的风格,尤其在饮食方面更为显著。不少西餐和中餐被改良成适合本地口味,成为日常生活的一部分。例如,咖喱饭早已成为与印度正宗咖喱不同的“日本料理”,意大利游客尝到日式“那不勒斯意面”时也常感叹:“这是我在意大利从未吃过的味道!”

中でも、中華はその最たるもので、ラーメンやギョーザは中国人にとっては「日本料理」の位置づけです。80年代から90年代にかけて、「本場のラーメンが食べられる」と期待しながら中国に行った日本人は、まったく似ても似つかない麺類が出現したことに驚き、かつ落胆しました。
中華料理と中国料理は“似て非なるもの”の典型です。中華料理というのは、日本化した中国料理、つまり日本人の味覚に寄り添った中国料理で、「町中華」といわれる、街の小さなお店を中心に発展しました。町中華は、日本人経営の比較的小さな店舗で、気軽に味わえる庶民の味として人気を集めてきました。日本人の好む中華は、町中華を基盤としてつくられてきたともいえます。
一方で中国料理は、華僑の方を中心に大資本のもとで営む、正統派の中国料理です。中国の国家資格を持つ中国人の料理人が本場の味を提供し、コース料理が主流です。単品ではないので、値段も町中華よりは高いというのが一般的です。

在这些外来美食中,中餐是最典型的代表。对中国人来说,拉面和饺子已算作“日本料理”。在20世纪80至90年代,不少日本人满怀期待地去中国寻找“正宗拉面”,却发现端上来的面食与想象中截然不同,感到惊讶且失望。
中华料理和中国料理正是“相似却不同”的典型。中华料理是经过日本化的中餐,迎合日本人口味,主要在“町中华”(街边中餐馆)发展起来。这些店面较小,通常由日本人经营,提供大众化、价格亲民的中餐。可以说,日本人喜爱的中餐是以町中华为基础形成的。
而中国料理则由主要由华侨经营的大型餐厅提供,属于正统的中国风味。中国料理通常由持有中国国家资质的厨师掌勺,以套餐为主流,单品较少,价格普遍比町中华更高。

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「ニラレバ」「レバニラ」どっち?
日本の庶民に支えられ、愛されてきた日本風中華「町中華」ですが、ラーメン、ギョーザに並んで人気のメニューが「ニラレバ炒め」です。
「ニラレバ」が正しいのか「レバニラ」が正しいのか、諸説あるようですが、漫画家・赤塚不二夫さん原作の漫画「天才バカボン」の影響による説が根強くあります。
バカボンのパパは、「太陽は西から上って東に沈む」など逆を好む思考の持ち主で、当時日本で流行し始めていた「ニラレバ炒め」も「ニラレバじゃない、レバニラだ!」と主張する…というくだりがあるようです。後にアニメ化されたときも「ごちそうはレバニライタメなのだ」という回があるほか、バカボンのパパのセリフとして、「レバニライタメ知らないとはおまえそれでも日本人なのか?」などというのが登場して、若者を中心に広まっていったといわれています。
ということは、日本に持ち込まれた際は「ニラレバ炒め」だったということになりますが、中国のオリジナルはどうなのでしょうか。
結論から言いますと、中国でも「ニラレバ炒め」と「レバニラ炒め」、どちらも正しく、同じように普及しています。あえて言えば、「ニラレバ炒め」の方がやや一般的か、と思われる程度です。「レバニラ炒め」の名称は、日本から逆輸入されたと考えてもいいかもしれません。
しかも、日本の町中華と、本場中国とはかなり違いがある中で、その差が比較的少ないという珍しい例だといっても過言ではありません。

「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」?
在日本的庶民餐桌上,深受人们喜爱的日本风中餐中,与拉面和饺子一样受欢迎的菜品还有「韭菜炒肝」。至于是「韭菜炒肝」还是「炒肝韭菜」的叫法更正确,众说纷纭。而关于名字的来源,有一种广为流传的说法认为,这和漫画家赤冢不二夫的作品《天才笨蛋》有关。
漫画中的“笨蛋爸爸”思维独特,喜欢“反其道而行之”,比如他坚持认为“太阳从西边升起,东边落下”,甚至对于当时刚开始流行的“韭菜炒肝”也执意说:“不是韭菜炒肝,而是炒肝韭菜!”在后来的动画版中也有一集台词是“美味的炒肝韭菜”,而他还对其他角色说过“连炒肝韭菜都不知道,你还算日本人吗?”这种玩笑式的口头禅逐渐在年轻人中流传开来。
也就是说,这道菜最初传入日本时叫“韭菜炒肝”。那么,中国的原版名称又是怎样的呢?结论是,在中国“韭菜炒肝”和“炒肝韭菜”两个名称都可以,且两种叫法都很普遍。如果非要说的话,“韭菜炒肝”稍微更常见一些,而“炒肝韭菜”这个名称可能是从日本传回来的。
此外,在日本町中華和正宗中餐通常有较大区别的情况下,这道菜算是少有的一个例外,两国的版本差异不大。

中国人に聞く「ニラレバ炒め」の作り方
日本でニラレバ炒めは、町中華をはじめとする小規模店舗、またラーメン店などで定食として多くみられます。中国も同様で、個人経営の小さな店や、学生食堂、会社の社員食堂、そして“家常菜”といわれる家庭料理として人気で、大規模な中国料理店ではあまり扱っていないメニューといっていいでしょう。材料も味も、日本と中国でほとんど違いはないといえます。
唯一の違いは、先述のように、中国では家庭で作られることも多いことに比べ、日本ではほとんどが外食として、ラーメン店など町中華の店舗で食べられていることです。家庭で作るというのは少数派で、その理由を、中華大好きという日本人女性に聞くと「自分で作るより外で食べた方が絶対おいしいから」と言います。
「回鍋肉(ホイコーロー)や青椒肉絲(チンジャオロースー)は自宅でもおいしく作れるけど、ニラレバ炒めは作れない。日本人はレバーの処理に慣れてないですから」
その通りで、日本のスーパーで生のレバーが売られているのは希少です。中国の場合、自由市場でもスーパーでも、普通に売られています。ニラレバ炒めで使用される、豚、牛、鶏のレバーは、それぞれ血が残ったままパッケージされているので、家庭で作る場合、まずはレバーの洗浄から始めなければなりません。日本人がニラレバ炒めを家庭で作らないのは、レバーの下処理が面倒だからともいえます。
中国の友人から聞いたニラレバ炒めの作り方は、おおまかに言うと、こうなります。
(1)薄くスライスした豚(牛・鶏)レバーに片栗粉10グラム、料理酒大さじ1を振る。2分ほどもみこみ、血を抜いたらそのまま10分ほど置く
(2)ニラ、ニンジン、もやしなどを準備する
(3)(1)のレバーをよく洗い、血を洗い流す
(4)調味料を加えつつレバーを炒め、色が変わったら取り出して、野菜を炒める
(5)レバーを加えたら出来上がり
最も手間がかかるのはレバーの処理ですが、それでもやっぱり、栄養豊富なレバーは欠かせない食材なのだそうです。

问中国人如何制作“韭菜炒肝”
在日本,韭菜炒肝多见于街边中餐馆等小型店铺或拉面店的定食菜单中。在中国也同样受欢迎,尤其在小型个体经营的餐馆、学生食堂、公司员工食堂,甚至作为家庭料理“家常菜”而广受喜爱,反而在大型中餐馆并不常见。就食材和味道而言,中日之间几乎没有太大差异。
唯一的不同在于,如前所述,这道菜在中国家庭中也经常制作,而在日本几乎都是外出就餐,在拉面馆或街边店享用。很少有人在家制作,喜欢中餐的日本女性对此解释说:“外面吃的味道绝对比自己做的好。”
“回锅肉、青椒肉丝这些菜在家里也能做得好吃,但韭菜炒肝不行。日本人不太会处理肝脏。”确实,日本超市里很少见到生的肝脏,而在中国的市场和超市里则随处可见。用来制作韭菜炒肝的猪肝、牛肝、鸡肝通常带有血水,需要先清洗,因此家庭制作时第一步就是处理肝脏。而日本人不常在家做这道菜的原因之一,正是因为肝脏的处理较为麻烦。
一位中国朋友大致分享了韭菜炒肝的做法,步骤如下:
1、将切薄片的猪肝(或牛肝、鸡肝)加入10克淀粉和1大勺料酒,揉搓2分钟以去血水,然后静置约10分钟;
2、准备韭菜、胡萝卜、豆芽等配菜;
3、充分清洗肝片,去掉血水;
4、加入调味料炒肝,变色后盛出,随后炒蔬菜;
5、加回肝片,即可完成。
肝脏的处理是最费工夫的,但无论如何,营养丰富的肝脏仍是不可或缺的食材。

生活に根付く「医食同源」意識
中国人は「医食同源」、食事と医療は同一だという考え方を強く持っています。これは何千年もの間に中華民族の常識と化していて、今でも生活に深く浸透しています。
日本語において「肝心要(肝腎要)」とは、特に重要なことを表しますが、これも肝臓と腎臓が重要な臓器であることから始まっています。
中国も同様です。中国語の「百病不離肝」とは、「病気のすべては肝臓に依る」という意味になります。特に夏の終わりから秋のはじめ、季節の変わり目には代謝が滞りがちになるため、肝臓の働きも衰えてきます。しかし、肝臓さえしっかり機能できていれば、睡眠不足に陥ることも少なく、いい精神状態を保つことができるといいます。肝臓が健全に機能すると、精神も穏やかで怒ることが少なくなるのだそうです。
そんな大切な肝臓に有益な食品の筆頭が、レバーです。レバーは貧血改善に一定の効果があることはよく知られていますが、中国では肝臓の代謝能力を高め、体内の毒素の排出を促してくれる、健康促進に欠かせない食品といわれています。
レバーの他、肝臓の働きを健全に保つ野菜類というのもあって、代表的なものとして、ニラ、セロリ、ブロッコリー、カリフラワーなどが挙げられています。つまり、ニラレバ炒めは、臓器の中でも非常に重要な肝臓の働きをよくする料理といえるのです。
「医食同源」という観点からすると、ニラレバ炒めは、肝臓、ひいては健康維持に最適のメニューなのかもしれません。

根植于生活中的“医食同源”意识
中国人始终坚信“医食同源”,即饮食和医疗是密不可分的。这一观念历经数千年,已成为中华民族的共识,至今深深融入人们的日常生活。
在日语中,“肝心”表示非常重要的事物,这一词汇的来源正是因为肝脏和肾脏是人体的关键器官。在中国亦是如此。中文中的“百病不离肝”意味着“所有疾病皆与肝脏有关”。尤其是在夏末秋初的季节交替之时,新陈代谢较易受阻,肝脏功能也会有所下降。然而,只要肝脏功能正常,就不容易出现睡眠不足,人们也更容易保持良好的精神状态。据说,当肝脏功能健全时,情绪会更稳定,少发怒。
而对肝脏有益的食品首推肝脏本身。肝脏对于改善贫血的效果广为人知,在中国,它还被认为可以增强肝脏代谢能力,促进体内毒素的排出,是一种不可或缺的健康食品。
除了肝脏以外,还有一些有助于肝脏健康的蔬菜,比如韭菜、芹菜、西兰花和花椰菜。因此,韭菜炒肝可以说是一道帮助肝脏功能的佳肴。
从“医食同源”的角度看,韭菜炒肝或许是保持肝脏健康乃至维护整体健康的理想菜肴。

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