吉姆·罗杰斯:“从历史角度看,日本经济是反常的”,人口减少和负债增加同时发生的糟糕局面
2024-12-15 阿煌看什么 5314
正文翻译

「日本は人口減少と負債増加が同時に起こっており、今適切な対処をしなければ、日本の存在自体が危ぶまれるかもしれない」と、世界三大投資家のひとり、ジム・ロジャーズ氏は警鐘を鳴らします。同氏の最新著書『「日銀」が日本を滅ぼす』より、危機の正体を解説します。

“日本正面临人口减少和负债增加同时发生的局面,如果现在不采取适当的对策,日本的存在本身可能会受到威胁。”世界三大投资家之一的吉姆·罗杰斯在他的最新著作《“日本央行”会毁掉日本》中发出了这样的警告,书中详细解读了危机的真相。

長期にわたる低金利政策は世界的に見ても“異常”
日本の低金利政策の影響について考えたい。金利が正しくないというのは、歴史上よくあることだ。しかし、日銀の金融政策が間違っていたのは、長期間にわたって続けてきた点である。
日本のように、低金利政策が35年近くもの長年にわたって続くという状況は、世界的に見てもこれまでに例がなく、間違いなく“異常”な状況、政策だと断言できる。
言い方を変えると日銀は、他国の中央銀行とは異なるアプローチを取ってきたのである。災害後など特別な状況に、短期的に低金利政策を実施し、良い結果をもたらすことはある。しかし、長期的な低金利政策が繁栄と成功につながった例を、私は知らない。
さらに問題なのは、あまりに長い期間、低金利政策を続けてきたため、今の若い日本人の多くは低金利がふつう、当たり前だと捉えていることだ。大きな間違いであるにもかかわらず、である。

长期实行低利率政策在全球范围内都是“异常”的。
我想探讨一下日本低利率政策的影响。历史上,利率不合理的情况并不少见。然而,日本央行的金融政策之所以被认为是错误的,是因为这种低利率政策持续了很长时间。像日本这样,低利率政策持续了将近35年之久,这在全球范围内都是前所未有的,可以毫不犹豫地称之为“异常”的情况和政策。
换句话说,日本央行采用了与其他国家央行不同的方法。在灾害后等特殊情况下,短期实施低利率政策可能会带来良好的结果。然而,我不知道任何长期低利率政策能够带来繁荣和成功的例子。
更为严重的问题是,由于低利率政策持续时间过长,许多年轻的日本人认为低利率是正常的,理所当然的。这是一个很大的错误,尽管如此,人们却习以为常。

ぜひとも日本の今の若い人たちには、歴史を勉強してもらいたい。日本国内の状況だけに目を向けるのではなく、経済史や世界史を読めば、35年もの間続いた低金利政策が、ふつうではなかった、というより明らかに“異常”であることに気づくからだ。

我强烈希望日本的年轻人能够学习历史。不仅要关注日本国内的情况,还要阅读经济史和世界史,因为这样他们会意识到,持续了35年的低利率政策并不正常,更准确地说是明显的“异常”。

人口減少と負債増加が同時に起こるのは致命的
長期的なゼロ金利政策は、特に人口減少と負債増加という悪影響を及ぼす。そして今の日本ではこれらの悪影響を相殺するほどの繁栄は見られない。何かが変わらない限り、状況はさらに悪化する可能性があるだろう。

人口减少和负债增加同时发生是非常致命的。
长期的零利率政策尤其会带来人口减少和负债增加这两大负面影响。而目前的日本并没有展现出足够的繁荣来抵消这些负面影响。如果没有什么改变,情况可能会进一步恶化。

さらに日本は巨額の財政赤字を抱えている。この赤字を、誰が返すのか。こちらも各種社会保障と同じく、現役世代の労働者だ。つまり人口減少、特にお金を生み出す生産年齢が減っていることに加え、負債は増え続けている。この2つが同時に起きている日本は、致命的としか言いようがない。
また、いくら海外からの投資を呼び込んだとしても、それを活用する人材がいなければ長続きしない。このように日本は非常に深刻な問題を抱えており、適切に対処しなければ、40年後、50年後には日本の存在自体が危ぶまれると私は危惧している。

日本正面临巨额财政赤字的问题,这笔赤字由谁来偿还呢?和各种社会保障一样,还是要靠现役世代的劳动者来承担。也就是说,人口减少,特别是能够创造财富的劳动年龄人口在减少的同时,债务却在不断增加。这两者同时发生,对日本来说无疑是致命的。此外,即使能够吸引到来自海外的投资,如果没有相应的人才来利用这些投资,也难以持久。由此可见,日本面临着非常严重的问题,如果不妥善应对,40年、50年后日本的存在本身可能都会受到威胁,我对此深感忧虑。

英国病とまで言われたイギリス
このように国が衰退していく状況も、歴史を学べばわかる。ポンドが急落したイギリスの事例だ。イギリスは産業革命を最初に達成した国であり、かつては世界の工場と言われ大繁栄した。
だが、第2次世界大戦後の1960~1970年代にかけて、長きにわたり経済が停滞。フランス、ドイツ、そして日本と次々と他国に抜かれていき、そのような状況を揶揄してヨーロッパからは「英国病」とまで言われた。
工業生産力の減退、輸出の減少、国民の勤労意識の低下、慢性的なインフレ、階級制度、保守的な教育、労働組合のスト頻発など、経済停滞の要因はいろいろと議論され、どれも関係していたと思われる。
中でも私が注目している、日本の状況と似ていると思うのが、労働者が不足しているにもかかわらず、ゆりかごから墓場までと言われるほどの、高度な社会保障制度が整備されていた点だ。
当時のイギリスは石炭や電気、ガス、鉄道や運輸、自動車といった基幹産業を国有化することで産業を保護しようとの政策を行った。ところが、国有化したことで企業は経営努力を怠るようになってしまう。
設備投資を積極的に行わなくなり、他の企業と競争することもなくなった。結果、イギリスの工業製品の品質や魅力は低下していき、国際的競争力を失い、貿易収支は悪化していった。
加えて、国民全員が健康保険に加入し、全員が無料で医療サービスを受けることのできる、社会福祉政策ならびに制度の整備を進めていた。

被称为“英国病”的英国
通过学习历史,我们可以了解一个国家如何走向衰退。以英镑急剧贬值的英国为例。英国是最早完成工业革命的国家,曾被誉为“世界工厂”,繁荣一时。然而,在二战后的1960至1970年代,英国经济长期停滞,被法国、德国以及日本等国家相继超越,甚至被欧洲揶揄为“英国病”。
工业生产力下降、出口减少、国民工作意识低下、持续的通货膨胀、阶级制度、保守的教育、频繁的工会罢工等都是经济停滞的原因,各种因素相互关联。其中,我注意到一点与日本的情况相似,即尽管劳动力短缺,但英国却建立了从摇篮到坟墓的高度社会保障制度。
当时的英国通过将煤炭、电力、天然气、铁路、运输和汽车等基础产业国有化来保护产业。然而,国有化导致企业缺乏经营动力,不再积极进行设备投资,也失去了与其他企业竞争的动力。结果,英国工业产品的质量和吸引力下降,失去了国际竞争力,贸易收支恶化。
此外,英国推进了社会福利政策和制度建设,所有国民都加入了健康保险,并可以免费享受医疗服务。

先の日本の社会保障制度でも述べたように、このような制度を維持するには、膨大な資金が必要だ。ところがイギリスは、第2次世界大戦のときに行った膨大な支出による財政状況の悪化から回復しておらず、イギリス政府にはそのような制度を推し進める資金が足りなかった。
ついにイギリスは1976年、国際金融の安定化や各国中央銀行の取りまとめなどを行うIMF(International Monetary Fund/国際通貨基金)から、融資を受ける事態にまで追い込まれる。

正如之前提到的日本社会保障制度,为维持这样的制度需要庞大的资金。然而,英国在第二次世界大战期间进行了大量支出,导致财政状况恶化,并未从中恢复过来,因此英国政府缺乏推进这种制度的资金。最终在1976年,英国被迫向负责国际金融稳定和协调各国中央银行的国际货币基金组织(IMF)寻求贷款。

イギリスが復活できて、日本にできない理由
ただイギリスは、そのまま沈没することはなかった。1979年に首相に就任したマーガレット・サッチャーが、政策を転換。「小さな政府」を掲げ、国営企業を民営化するなどして歳出を削減。さらには、北海油田の開発を進めるなどして復活を遂げていく。
北海油田とはイギリス、ドイツ、ノルウェーなどの国に囲まれた、ヨーロッパ大陸の北、スカンジナビア半島の西あたりに位置する北海と呼ばれる海の海底に点在する、大規模な海底油田である。
発見されたのは1960年。現在では周辺の多くの国が開発に携わっているが、最初に乗り出したのが、イギリスだった。そうしてイギリスは、石油の自給と輸出という事業を手に入れることになったのである。
だが日本には、イギリスにとっての救世主であった世界最大の油田を発見するようなことは起こりそうにない。北海油田の発見ならびに開発は、宝くじに当たるようなものであり、奇跡的な出来事だからだ。
さらに言えば、仮に北海油田のような宝くじを日本が当てたとしても、1度や2度では現在の状況を根本的に改善することは難しいだろう。日本が現状抱えている課題、日銀が35年近くにわたり行ってきた金融緩和政策は、それほどの大きな負債を、日本に背負わせたと私は考えている。

英国能够复苏,而日本却难以实现的原因
然而,英国并没有就此沉沦。1979年,玛格丽特·撒切尔就任首相后,开始转变政策。她主张“小政府”,通过将国营企业私有化等措施来削减开支。此外,英国还推进了北海油田的开发,从而实现了复苏。
北海油田位于欧洲大陆北部,斯堪的纳维亚半岛西侧的北海海底,周围被英国、德国、挪威等国环绕。该油田于1960年被发现。如今,周边多个国家都参与了开发,但最早启动开发的是英国。由此,英国获得了石油自给和出口的业务。
然而,日本不太可能遇到像英国那样发现世界最大油田的机会。北海油田的发现与开发,如同中了彩票,是一种奇迹般的事件。更何况,即便日本中了像北海油田这样的“彩票”,要从根本上改善当前局势也非一两次所能解决。我认为,日本目前面临的挑战,以及日本央行近35年来实施的金融宽松政策,已经给日本带来了巨大的负担。

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