地图上记载,实际上不存在的“幻之岛”的谜团
2022-09-18 玉子家 7306
正文翻译
地図に記載されるも、実在しない「幻の島」 その謎を追う

即使在地图上记载,也不存在的“幻之岛”的谜团


幻島の石油採掘を争って外交問題が起きたケースも
地図製作の黎明(れいめい)期、実際には存在しない幻の島「幻島」が地図上に頻繁に出没した。こうした島々は、現代の科学によって“悪魔払い”のように消し去られるまで地図に残されていた。伝説、測定ミス、目の錯覚、まったくのでっち上げなどが原因で、数百もの幻島が地図に記載された。そのいくつかは、何世紀にもわたって地図に記載されたままだった。
ひと昔前までは、宝物や名声、未踏の地を求める探検家たちが、こうした誤った記載に基づいて、実りのない、ときには命懸けの大洋航海に乗り出した。アイルランドの西、大西洋にあり、「訪れた者を不老不死にする」と言われたハイ・ブラジル。伝説の金銀が埋まっているとされた日本の東にあるガマ島、ロシアによって派遣された探検隊が行方不明になったシベリアのサンニコフ島。
なぜ「幻島」が生まれたのか。地図図書館、探検家や地図製作者の記念碑、幻ではなく実在していた島などを訪れれば、この不思議な物語をたどることができる。

为了争夺幻之岛的石油开采而发生外交问题
在地图制作的黎明期,实际上并不存在的幻之岛“幻岛”频繁出现在地图上。这样的岛屿,在被现代的科学像“驱魔”一样消掉之前,一直都存在于地图上。由于传说、测量错误、眼睛的错觉、完全的捏造等原因,数百个幻岛被记载在地图上。其中一些在地图上被记载了几个世纪。
在很久以前,探险家们一直在寻找宝物、名声、未踏过的土地,由于这些错误的记载,很多人开始了没有成果、有时甚至拼命的大洋航海。位于爱尔兰的西大西洋,被称为“能让来访者长生不老”的高巴西。传说中的金银被掩埋的日本东部的加马岛,俄罗斯派遣的探险队失踪的西伯利亚圣尼科夫岛。
为什么会产生“幻岛”呢。探访了一些地图图书馆、探险家和地图制作者的纪念碑、以及真实存在的岛屿等,就能追溯到这个不可思议的原因。

地図製作ブームが生んだ必然
1570年、ベルギーの地図製作者であるアブラハム・オルテリウスが、世界初の近代地図帳『世界の舞台(Theatrum Orbis Terrarum)』を出版した。この地図帳に掲載された70枚の詳細地図には、たくさんの未踏の島々が記載されていた。だが、のちに、その多くはこの地図帳にしか存在しなかったことが明らかになった。現在、「世界の舞台」は、ワシントンD.C.にある米国議会図書館をはじめ、数多くの図書館で閲覧できる。
1500年代には、ヨーロッパでは海洋探検が盛んになり、地図製作ブームが到来した。このブームがさらに海洋探検に拍車をかけた。そして、帰還した探検隊の報告を頼りに、地図に新たな情報が続々と追加された。「(地図製作は)競争が激しいビジネスだったので、地図製作者たちは帰還した探検隊から最新の情報を入手して、地図の空白を埋めようと躍起になっていた」。2016年に『世界をまどわせた地図(The Phantom Atlas)』を出版した著者のエドワード・ブルック=ヒッチング氏は、こう話している。

地图制作热潮时期产生的必然
1570年,比利时地图制作者亚伯拉罕·奥尔特里乌斯出版了世界上第一本近代地图册《世界舞台(Theatrum Orbis Terrarum)》。在这张地图册上刊登的70张详细地图上,记载了很多未踏过的岛屿。但是,后来明确了其中很多只存在于这个地图册上。目前,“世界舞台”可以在华盛顿D.C.的美国议会图书馆等众多图书馆阅览。
1500年代,欧洲盛行海洋探险,掀起了地图制作热潮。这股热潮进一步加速了海洋探险。然后,依靠返回的探险队的报告,地图上不断追加了新的信息。“地图制作是竞争激烈的商业,所以地图制作者们一旦从返回的探险队那里得到了最新的信息,立马就为了填补地图上的空白跃跃欲试。”。2016年出版《震惊世界的地图(The Phantom Atlas)》的作者爱德华·布鲁克·希钦如是说。

「実在しない地形が地図上に頻繁に登場するのは必然だった。新たに発見された土地を満載した地図を出版するため、地図製作者たちは、噂や不確かな目撃情報、当て推量の位置情報(経度が正確に測定できるようになる以前、島の位置は推測航法を用いて記録されていた)、伝説まで、手当たり次第に地図に取り入れられていた」
ブルック=ヒッチング氏によると、いったん幻島が地図に記載されると、その削除は簡単ではなかった。その島があるはずの海域を船で訪れ、島が存在しないことを確認しない限り、記載されたままだったためだ。
スペインのラ・ラグーナ大学の研究者で、古代地図に関する論文を執筆したケヴィン・ウィットマン氏によれば、こうした幻島は、その謎に包まれた陸塊を追い求める船乗りたちに多くの困難をもたらすのみだ。「高額の費用がかかり、危険もある。それでいて、架空の島を目指していたことに気づいたら最悪だ」

“不存在的地形在地图上频繁出现是必然的。为了出版满载新发现土地的地图,地图制作者们使用了传闻、不确定的目击信息、推测的位置信息(在经度能够正确测定之前,岛的位置是用推测导航法记录的)连传说都会被引入地图“
据布鲁克·希钦介绍,一旦幻岛被记载在地图上,就很难删除。因为,只要不确认该岛不存在,就会被一直记载在上面。
据西班牙拉格纳大学的研究人员、撰写古代地图相关论文的凯文·维特曼介绍,这样的幻岛只会给那些追求神秘陆地的船员们带来很多困难。“如果花费高昂的费用,冒着危险去探索,到了那边却发现,他们的目标居然是虚构的岛屿,那就太糟糕了。”

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架空の島にまつわる物語
1900年代初頭、ドイツ人探検家、エドゥアールト・バシリエビチ・トーリ男爵率いる探検隊が、サンニコフ島を目指した。この島は、1810年にロシアの船が初めてその存在を報告し、シベリアの約700キロメートル北にあるとされていた。だが、トーリ男爵たちは消息を絶った。サンニコフ島も発見されていない。ブルック=ヒッチング氏の話では、サンニコフ島は蜃気楼(しんきろう)による幻影だったようだ。
ウィットマン氏によれば、外交問題にまで発展した幻島もある。最もよく知られているのは、メキシコのユカタン半島の西にあるとされたベルメハだ。2000年代には、米国とメキシコの間で石油採掘をめぐる領土問題となった。だが、1997年と2009年に実施された調査の結果、ベルメハは存在しないという結論が出ている。これを受けて地図から削除されるまで、ベルメハは400年以上も記載されていた。ウィットマン氏は、「ベルメハは架空の島ではないものの、海面上昇によって水没している可能性がある」という見方を示す。
2016年出版の『The Un-Discovered Islands』(未発見の島々)の著者であるマラキー・タラック氏によれば、まったく逆の展開となった幻島もある。そのひとつがブーベ島だ。氷に覆われた無人島で、アフリカ大陸の南西2400キロメートルの海域にある。1739年にフランスの探検家が初めて発見したが、その後、長年にわたって架空の島だと広く信じられていた。今では、南極クルーズで観光客が訪れている。

关于虚构岛屿的故事
1900年代初,德国探险家埃杜阿尔特·巴西里埃维奇·托里男爵率领的探险队以圣尼科夫岛为目标。该岛于1810年俄罗斯船只首次报告了其存在,被认为位于西伯利亚以北约700公里处。但是,托里男爵们失去了消息。圣尼科夫岛也没有被发现。据布鲁克·希钦说,圣尼科夫岛是海市蜃楼造成的幻影。
根据维特曼的说法,也有发展成外交问题的幻岛。最为人熟知的是被认为位于墨西哥尤卡坦半岛以西的贝尔梅哈。在2000年代,它成为美国和墨西哥之间围绕石油开采的领土问题。但是,根据1997年和2009年实施的调查结果,得出了不存在贝尔梅哈的结论。受此影响,在从地图上删除之前,贝尔梅哈已经记载了400多年。维特曼表示:“贝尔梅哈有可能虚构的岛屿,很可能是因海平面上升而被淹没。”。
据2016年出版的《The Un-Discovered Islands》(未发现的岛屿)的作者玛拉基·塔拉克介绍,也有完全相反的剧情的幻岛。其中之一就是布贝岛。一个冰封的无人岛,位于非洲大陆西南2400公里的海域。1739年法国探险家首次发现,此后多年来被广泛相信那是一座虚构的岛屿。但是现在,有许多通过南极轮船来访的旅客。

「ノルウェーの探検隊が、ブーベ島をノルウェー領と主張して正式に命名したのは、島が最初に発見されてから200年近く後でした」とタラック氏は話す。
しかし、幻島がすべて隔絶された場所にあるわけではない。香港とマカオを結ぶ定期フェリーに乗船する旅行者は、ヨーロッパ人が中国に築いた最初の拠点を、知らぬ間に通過している。タマンという島で、ポルトガルの冒険家であるジョルジ・アルバレスが開いた交易拠点だ。だが、今となっては正確な位置がわからないため、現代の地図には記載されていない。歴史家たちは、タマンが南シナ海のこの海域にある島のひとつだった可能性を指摘している。
架空のフリスランドや聖ブレンダンの島については、タラック氏とブルック=ヒッチング氏の著作にそれぞれ詳細な記述がある。最近では解明が進み、混乱がかなり収まっている。フリスランドは、16世紀にベネチアのニコロ・ゼノが作り上げた架空の島で、アイスランドの南に位置するとされた。ゼノが自説の根拠としたのは、探検家だった先祖が書いた手紙の記憶だけだった。ゼノ自身は、一度もフリスランドに行ったことはなく、ほかの誰かがこの島を訪れた証拠もない。それでも、この幻島は、100年以上も地図に記載されていた。

塔拉克说:“挪威探险队正式命名布韦岛,并将其作为挪威领土,是在岛最初被发现近200年后。”。
但是,并不是所有的幻岛都在隔绝的地方。乘坐连接香港和澳门的定期渡轮的旅行者,都会在不知不觉中通过欧洲人在中国建立的第一个据点。这是葡萄牙冒险家阿尔瓦雷斯在塔曼岛开设的交易据点。但是,现在还不知道正确的位置,所以在现代地图上没有记载。历史学家们指出,塔曼可能是南海这片海域的岛屿之一。
关于虚构的弗里斯兰和圣布伦丹的岛屿,塔拉克和布鲁克的著作中都有详细的记述。最近随着解释的深入,混乱已经平息了很多。弗里斯兰是16世纪威尼斯的尼古罗·泽诺建造的虚构岛屿,被认为位于冰岛的南面。泽诺所说的根据只是探险家祖先写的信和记忆。泽诺自己一次也没有去过弗里斯兰,也没有其他人访问过这个岛的证据。尽管如此,这个幻岛也在地图上记载了100多年。

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もっと長期にわたってその存在が信じられていた島があった。アイルランドの航海者である聖ブレンダンが発見したという、聖ブレンダンの島だ。6世紀、聖ブレンダンは「アフリカの北西沿岸の沖で島を発見した」と主張した。これが受け入れられ、聖ブレンダンの島は多くの無益な探検の目的地となり、17世紀まで地図に記載されていた。
ブルック=ヒッチング氏によれば、19世紀になると、幻島が地図から大量に削除された。「航海がさらに盛んになり、位置の測定も正確になった」。1875年の1年間だけで、英国王室海軍の北太平洋の海図から実在しない123の島が抹消されている。

有一个岛更长期地被人们相信它的存在。这是爱尔兰航海者圣布伦丹发现的圣布伦丹岛。6世纪,圣布伦丹声称“在非洲西北沿岸海域发现了一个岛屿”。这一观点被人们接受了,圣布伦丹的岛屿成为许多无益探险的目的地,直到17世纪都被记载在地图上。
据布鲁克·希钦介绍,到了19世纪,幻岛才从地图上被大量删除。“航海更加盛行,位置的测量也变得准确了。”。仅1875年的一年时间里,英国王室海军北太平洋海图中就抹去了不存在的123个岛屿。

幻島はなくなってしまうのか?
ナショナル ジオグラフィック協会の地理学者であるアレックス・テイト氏の話では、幻島はもう「過去の遺物」に近い。「地球全体のリモートセンシング(遠隔探査)画像が豊富にある現在では、世界中の島の正確な情報が入手できるため、幻島が現代の地図に残ることはなさそうだ」。だが、「地球の物理的なダイナミズムが、火山活動、浸食、氷河の融解をもたらし、その結果、新しい島が誕生したり、今まであった島が消滅したりする可能性はある」とテイト氏は強調する。
2013年には、東京から約1000キロメートル南の海上で、火山活動によって島が新たに形作られた。太平洋の海面から徐々に出現し、ずっと以前からあった西之島と一体化したのだ。この結果、名称は西之島のままだが、陸地面積は以前の12倍以上となっている。
一方、こうした段階的な展開をすることなく、出現と水没を繰り返す島もある。

幻岛消失了吗?
根据国家地理协会地理学家亚历克斯·泰特的说法,幻岛已经接近“过去的遗物”了。“在地球整体遥感(远程探测)图像丰富的现在,因为可以得到世界各地岛屿的正确信息,所以幻岛似乎不会留在现代地图上。”。但是,泰特先生强调「地球的物理性的活力,带来火山活动,侵蚀,冰河的融化,其结果,可能出现新的岛诞生,现有的岛消失」。
2013年,在距离东京约1000公里的南海上,火山活动重新塑造了岛屿。从太平洋的海面上慢慢出现,与很久以前就有的西之岛融为一体。其结果,名称仍为西之岛,但陆地面积是以前的12倍以上。
另一方面,也有是这样,而是阶段性展开,反复出现和淹没的岛屿。

オーストラリア西部にある注目の観光スポット、モンゴメリー・リーフはそのひとつだ。この隔絶された驚異のサンゴ礁は、世界最大の潮汐変化の影響で、定期的に島として姿を表す。周辺にはジュゴン、ウミガメ、マンタ、ウスイロイルカ、イリエワニが多く生息する。干潮時には、400平方キロメートルのサンゴ礁がインド洋から出現する壮大な光景を、観光船から楽しめる。
オーストラリアの反対側には、ごく最近まで、長さ約25キロメートル、幅約5キロメートルのサンディ島があるとされていた。2012年まで、グーグルマップにもニューカレドニアの西のサンゴ海にこの島が記載されていた。削除されたのは、2012年にオーストラリアの科学者たちがこの海域を訪れたものの、島は見つからなかったためだ。幻島としては、おそらく、このサンディ島が最後になるだろう。
それとも、誤りやいたずら、目の錯覚などによって、これからも新たな幻島が地図に登場するのだろうか。

位于澳大利亚西部的备受瞩目的观光景点蒙哥马利叶就是其中之一。这个隔绝的令人惊异的珊瑚礁,受世界上最大的潮汐变化的影响,定期作为岛出现。周边栖息着很多儒艮、海龟、芒果、海豚和鳄鱼。退潮时,从观光船上可以欣赏到400平方公里的珊瑚礁从印度洋出现的壮观景象。
在澳大利亚的另一侧,直到最近,一直被认为有长约25公里,宽约5公里的桑迪岛。直到2012年,谷歌地图上也在新喀里多尼亚西边的珊瑚海中记载了这个岛。之所以被删除,是因为2012年澳大利亚的科学家们访问了这片海域,但没有找到岛屿。作为幻岛,恐怕这是最后一个了。
但也有可能由于错误、恶作剧、眼睛的错觉等,今后新的幻岛也会出现在地图上呢。

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