为什么小学里“闹事的孩子”越来越多... 降低孩子自控力的“不能训斥”是个大问题
2024-01-02 蜂鸟窝 4325
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家庭も学校も「大人の役割」を放棄してしまった
小学校で「暴れる子」が増えている。心理学博士の榎本博明さんは「ひとつの原因は、親や教師が子どもを叱れなくなっていることだろう。このままでは子どもの自己コントロール力は低下する一方だ」という――

家庭和学校放弃了“成人的角色”
小学里“闹事的孩子”越来越多。心理学博士榎本博明说:“其中一个原因可能是父母和老师不再敢训斥孩子了。如果这样下去,孩子们的自我控制力只会一直下降。”

忍耐力や協調性が十分に身についていないと、課題の達成に向けて粘り強く頑張り続けたり、周囲の仲間たちとうまくかかわったりすることができないため、学校生活への適応に苦労することになりがちである。そのイライラが攻撃的な言動につながったりする。

如果没有充分培养忍耐力和协作性,就难以持之以恒地努力完成任务,或者成功地与周围的同伴相处,因此在适应学校生活方面可能会遇到困难。这种挫败感可能会导致攻击性的言行。

嫌なことがあれば気持ちが沈んだり、腹が立ったりするのはだれにもあることだが、そうした負の感情をうまくコントロールできないとき、気持ちが沈んだまま「心が折れた」といって立ち直れなくなったり、堪えることができずにキレたりする。

每个人都有可能因为不愉快的事情而感到情绪低落或愤怒,但是如果不能妥善控制这些负面情绪,就可能无法从情绪低落中恢复,或者因为无法忍受而情绪失控。

小学校に入った途端に適応できずに問題を引き起こす生徒が非常に多くなっているが、小学生の暴力行為が急増しているところにも、そうした衝動を和らげるように自分の気持ちを適切にコントロールする力の未発達があらわれている。

越来越多的学生一进入小学就无法适应,引发问题,小学生的暴力行为的激增也反映出他们缓解冲动和适当控制自己情绪的能力尚未成熟。

文部科学省による2019年度の調査データをみると、教育機関における児童・生徒の暴力行為の発生件数は、7万8787件であった。その内訳をみると、小学校4万3614件、中学校2万8518件、高校6655件となっており、小学校の発生件数が飛び抜けて多いことがわかる。

根据文部科学省2019年度的调查数据,教育机构中发生的儿童和学生的暴力行为次数为78,787起。其中,小学为43,614起,中学为28,518起,高中为6,655起,小学的发生次数明显居高不下。

小学校の発生件数は、中学校の1.5倍、高校の6.5倍となっている(2020年度以降は新型コロナの流行により通学者数の減少という特殊要因があるため、ここでは2019年度までのデータを取り上げる)。

小学的暴力事件数量是中学的1.5倍,是高中的6.5倍(由于2020年之后的新冠疫情,上学人数减少等特殊因素的影响,此处仅引用2019年度的数据)。

じつは、2011年までは中学校の発生件数が飛び抜けて多く、小学校の発生件数は高校よりはるかに少なかったのである。2012年から小学校での発生件数が増え始め、ついに2013年に高校を抜き、その後も急増が続き、とうとう2018年に中学校を抜き、今や中学校や高校の発生件数をはるかに上回るようになってしまったのである。

实际上,2011年之前,中学的事件数量一直居高不下,小学的次数远低于高中。自2012年起,小学的暴力事件开始增多,到2013年超过了高中,之后急剧增加,最终在2018年超过了中学,现在已经远远超过了中学和高中的次数。
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自分の思い通りにならないと、つい暴力を振るってしまう。そんな小学生が急増しているのである。それも凄まじい増え方となっている。こうした現状をみれば、子どもたちの自己コントロール力がいかに未発達であるかがわかるだろう。

当事情不按自己的意愿发展时,就会轻易动用暴力。这样的小学生正在迅速增多,而且增加的速度惊人。从这种情况来看,孩子们的自我控制能力是有多不成熟。

自己コントロール力の未発達は、暴力にかぎらず、小一プロブレムなどといって、幼稚園から小学校への移行でつまずく子どもが多いことにもあらわれている。授業中に席を立って歩いたり、教室の外に出たりする。あるいは、授業中に騒いだり、暴れたり、注意する先生に暴力を振るったり、暴言を吐いたりする。このように遊び中心の幼稚園生活から学び中心の小学校生活への移行につまずき、不適応行動に走ってしまうのも、自己コントロール力がうまく機能していないことを示している。

自我控制力的不成熟不仅限于暴力,还表现在所谓的“小一问题”上——很多孩子在从幼儿园过渡到小学的过程中遇到困难。他们可能会在课堂上离开座位走动,或者离开教室;或者在课堂上吵闹、闹腾,甚至对提醒他们的老师使用暴力或骂脏话。这种过渡失败和不适应行为也表明了自我控制力没能正常发挥作用。

東京学芸大学「小一プロブレム」研究推進プロジェクトにおける調査では、小一プロブレムの発生理由として、「家庭におけるしつけが十分でない」が筆頭にあげられており、「児童に自分をコントロールする力が身に付いていない」と「児童の自己中心的傾向が強いこと」を合わせた三つが主要なものとされている。

东京学艺大学“小一问题”研究推进项目的调查显示,小一问题发生的原因中,“家庭教育不足”排在首位,与“孩子缺乏自我控制能力”和“孩子自我中心倾向强”这两者加起来成为了主要的问题。
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そうした問題への対応として、授業を子どもにとってもっと楽しいものに工夫する試みが奨励される風潮があるが、そのような場当たり的な対応でやり過ごすと、子どもたちが将来生きづらさに苦しむことになりかねない。

针对这些问题的应对措施中,有一种风潮是鼓励尝试让课堂对孩子来说更有趣,但如果仅仅是权宜之计,孩子们将来可能会遭受生活困难的折磨。

自分の衝動をコントロールできない。感情をコントロールできない。自制できない。自己中心性から脱却できない。相手の立場や気持ちを想像できない。コミュニケーションがうまくいかない。そうした子どもの側の要因を無視して、授業を楽しくしたり、ほめて気持ちよくさせてあげるなど先生の対応をよりやさしくしたりしても、子どもの自己コントロール力の向上にはつながらない。

孩子们无法控制自己的冲动,无法控制情绪,缺乏自制力,无法摆脱自我中心,无法设身处地为他人着想,交流不畅。忽视孩子这一方面的因素,只是让课堂变得更有趣,或者通过表扬让孩子感到愉悦,都不会提高孩子们的自我控制力。

かつては子どもの自己コントロール力を鍛えるのを学校の先生に期待することができたが、今ではそれはまったく期待できない。先生がちょっとでも厳しいことを言うと、子どもの心を傷つけたといって、保護者からクレームがついたり、マスメディアが問題視したりしかねないため、学校の先生たちは萎縮しており、子どもたちを鍛えるという教育的働きかけをしにくい時代になっている。

过去,人们期望学校老师能培养孩子们的自我控制能力,但现在这已经完全没有希望了。因为老师一旦说些严厉的话,就可能被指责为伤害孩子的心灵,遭到家长的投诉,甚至有可能被媒体报道成问题,因此,学校的老师们变得畏手畏脚,难以进行教育性的干预。

大学の授業に出ている学生たちに聞いても、これまで学校で先生から叱られたことなどほとんどないし、周囲の友だちが叱られるのを見たこともほとんどないという。中学や高校の頃、生徒が悪いことをしても、先生は叱るという感じではなく、「そういうことはしない方がいいよ」といった感じでやさしく「お話をする」のだという。

大学生们也说,在学校很少被老师责备,也很少看到周围的朋友被责备。在中学或高中时,即使学生做了不好的事,老师也不会责备,只是以“最好不要这么做”这样的方式温和地“谈话”。

このように先生たちは、生徒に望ましくない態度や行動がみられても、厳しく指導することができず、やんわり伝えて本人の自覚を促すくらいしかできないのである。先生のやんわりした指摘をもとに自分の問題点に気づき、自ら態度や行動を修正していくことができる児童・生徒はよいが、そもそも自己コントロール力が未発達な場合はなかなかうまくいかない。

因此,老师们面对学生的不良态度或行为,无法进行严格的指导,只能以温和的方式传达,希望学生能自觉认识到问题,自我修正。对于那些能够基于老师的温和指点自我意识并调整自己行为的孩子来说,这是好事,但对于那些本来就缺乏自我控制力的孩子来说,效果不佳。

アルバイト先で遅刻して店長から叱られて、逆ギレして辞めた友だちがいるという学生たちが結構いるのだが、彼らによれば、これまで遅刻しても叱られることがなかったから、「なんでそんなきつい言い方されなきゃいけないんだ!」とムカついて、我慢できなくなるのだろうという。

有学生说,他们的朋友在打工时迟到被老板训斥,然后不高兴就辞职了。他们认为,因为以前迟到从没被责备过,“为什么要这么严厉地说我!”感到生气,忍无可忍。

学校の先生たちと話しても、モンスターペアレント、いわゆるクレーマーのような保護者がいて、叱ったり厳しいことを言ったりすると文句が出るため、厳しい指導はしにくいという。

即便与学校老师交流,也会听到有所谓“怪物家长”的存在,一旦老师责备或说些严厉的话,就会投诉,使得严格的教导变得困难。
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規則違反を繰り返したり、授業中にいくら注意しても騒ぐのをやめない生徒を怒鳴って叱ると、「親でも怒鳴ったことがないのに、先生が怒鳴るなんて。ウチの子は先生が怖いから学校に行きたくないって言ってるんです。ほめて育てる時代になんてことをしてくれたんですか」などといったクレームが来るため、自己コントロール力を鍛えるのが非常に難しくなっているという。

老师对违反规则或者不顾警告在课堂上吵闹的学生大声责备,就会被投诉:“连家长都没对孩子大声过,老师怎么能这样做。我家孩子说因为怕老师不想上学了。在这个夸奖教育的时代,你们这是在干什么!”因此,培养自我控制力变得非常困难。

ある自治体の校長先生たちの集まりで教育問題についての話をした際に、アンケートをとらせてもらったのだが、その結果には、叱ったり厳しい指導をしたりしにくくなっている現状が如実にあらわれていた。

在某个自治体的校长会议上,关于教育问题的讨论中,通过问卷调查,结果明显反映出目前难以责备或进行严格指导的现状。

こうした風潮により、自己コントロール力が鍛えられない子どもたちには、傷つきやすい、心が折れやすい、忍耐力が乏しいといった心理傾向がみられやすいと推測される。先生も親もやさしくなったというと良いことのように思うかもしれないが、視点を変えると、将来困らないように子どもたちの心を鍛えるという役割を果たしてくれないということでもある。学校の先生や親が自己コントロール力の発達を促すような働きかけをしてくれないのであれば、自分自身で意識して自己コントロール力を鍛えるしかない。

在这种风潮的影响下,自我控制能力得不到锻炼的孩子们,容易受伤、心理脆弱、缺乏忍耐力等心理倾向更容易显现出来。老师和家长变得更加温柔可能是件好事,但从另一个角度来看,这也意味着起不到锻炼孩子们的心智以面对将来问题的作用。 如果学校老师和家长不做起到鼓励培养孩子自制力的作用,那么唯一的办法就是自己有意识地培养自己的自制力。

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